住宅修理などで「保険が使える」との勧誘にご注意ください!
最近、住宅修理などに関して「保険が使える」と言って勧誘する業者とのトラブルが増加しているのをご存知ですか?
一般社団法人日本損害保険協会からも注意喚起が発表されており、全国的な問題になっています。
特に、台風・豪雨・地震・大雪・落雷などの自然災害のあとにトラブルが多発しており、トラブルに関する相談数は、5年前に比べて約3倍に急増しています。
そこで今回のコラムでは、具体的にどのようなトラブルが起こっているか、事例をもとにご説明いたします。
ぜひ参考にしていただいて、被害に遭わないように十分にお気をつけください!
実際にあったトラブル事例
自然災害による住宅の損害については、多くの場合、加入している火災保険や地震保険等で補償されます。
しかし、元々古くなって劣化してしまったものや、性質によるさびなどによって生じた損害は保険の対象とはなりません。
ところが、「そこも含めてすべて保険金で直せますよ」と勧誘をしてきたり、「保険金の請求を代行しますよ」と勧誘して保険金請求代行をおこない、後で多額の手数料を要求してくる業者が多発しています。
では一体、どのようなトラブルが起こっているのでしょう?
トラブル事例①住宅修理に関するトラブル
数日前、災害を調査している機関を名乗った電話があり、「負担額なく屋根の修理ができる」と言われたので自宅に来てもらった。
自宅に来た業者は、「大雪の影響で屋根の樋(とい)がずれている。費用は保険会社から出るのであなたの負担はない。保険会社との交渉はすべて業者が行う」と言われたので、負担額がなくできればよいと思い契約書に印鑑を捺した。書面はすべて業者が持ち帰ったので手元にない。
契約書が手元にないうえ「当社で工事をしなかった場合は、保険金の4割を支払ってもらう」と言われており不安だ。解約したい。(2018年受付 80歳代 男性 関東地方)
出所:国民生活センター相談事例をもとに再構成
このように、「あなたに負担は一切ない」と勧誘して契約し、契約の主導権を握る業者が存在します。
契約書を渡さない上に、後になってから「工事をしなければ多額の請求をする」と脅す場合もあります。
トラブル事例②保険金請求代行業者に関するトラブル
インターネットで、「保険金請求を行う際に必要な、災害での被害状況説明のお手伝いを行っています」と書かれたサイトを見つけ、連絡を取った。後日、事業者が自宅に来訪し、「火災保険で外壁、雨樋、ベランダの手すりの修理ができる。申請の手伝いをするが、完全成功報酬型で、保険金が支払われた時にのみ保険金の30%を請求する」という説明を受けて契約をした。
その後保険金が100万円下りたので、住宅メーカーに修理を依頼したところ、70万円では修理できないといわれてしまった。
100万円の保険金に対して、30万円の報酬は高額すぎるのではないか。(2020年受付 40歳 男性 関東地方)
出所:国民生活センター相談事例をもとに再構成
保険の請求や申請が難しいと感じている方を狙って、保険金請求代行をおこなう業者も増えています。
一見、自分たちの手間はかからずに保険の請求ができ、下りた保険金のみで修理ができると思いがちですが、実際は保険金では修理費用が賄いきれないうえに、業者に請求代行代として多額の支払いをしなければいけない、といった被害が発生しています。
甘いセールストークに要注意!
- みんなやっていますよ!
- 保険金の使い道は自由です。
- 全てこちらにお任せください!
- 自己負担ゼロで全部保険で直せますよ。
といった甘いセールストークには注意が必要です。
例えば、自然災害で損傷したものではない部分の修理も、「自然災害によって損傷した、ということで保険請求をしましょう!みんなそうやっていますよ!」などと、うその理由で申し込みをさせる業者もいます。
しかし、うその理由で保険請求をすると、保険金詐欺に該当するおそれがあります。
保険の請求はご自身で行うことができます!
このように、様々な手口で損害保険金が狙われるトラブルがこの数年で多発しています。
本来、保険金の請求はご自身で簡単におこなうことができます。
もし、不審な電話や自宅訪問があった場合、安易に話に乗らないようくれぐれもご注意ください。
気になる電話や勧誘を受けたり、保険金請求について気掛かりがあれば、すぐに「信頼している保険の担当者」に連絡してください!
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