【2022年7月から】福井県では自転車保険の加入が義務化されます
福井県では条例が制定され、7月から自転車に乗るすべての人に対して保険(他人に怪我させた場合の賠償保険)の加入が義務付けられました。(参考:福井新聞ONLINE)
通学で自転車に乗るお子さんや、普段自転車に乗る高齢の方がいるご家庭、趣味でサイクリングをする方など、自転車保険の加入はできていますか?
この記事では、自転車保険加入が義務付けられた理由と申し込み方法について解説します。
まだ自転車保険に保険に加入していない方はぜひ参考にしてみてくだい。
自転車保険加入が義務付けられた理由
自転車が絡む人身事故で高額な賠償金を求められる事例が全国で相次いだことを受け、自転車損害保険の加入を促進する条例を定める自治体が増えてきています。
損害賠償の対象となる自転車事故の例として、歩行者や自転車同士でぶつかり第三者にケガをさせたり、ものにぶつかって破損してしまうケースがあります。
第三者や他者の財物に損害を与えた場合、事故の大きさによっては高額な賠償金を払わなければいけなくなるなど、自転車による事故のリスクも大きいです。
実際に、下記のように自転車事故によって損害賠償が発生した事例があります。
男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。( 神戸地方裁判所、平成25(2013)年7月4日判決)
損害賠償は9,521万円。
男子高校生が夜間、イヤホンで音楽を聞きながら無灯火で自転車を運転中に、パトカーの追跡を受けて逃走し、職務質問中の警察官(25歳)と衝突。警察官は、頭蓋骨骨折等で約2か月後に死亡した。(高松高等裁判所、令和2(2020)年7月22日判決)
損害賠償金は9,330万円。
(出典:一般社団法人日本損害保険協会)
自転車保険に加入する2つの方法
自転車保険に加入するには2つの方法があります。
ご自身の生活に合わせて契約方法を検討してください。
①自動車保険などの損害保険の「個人賠償責任補償特約」を利用する
福井県では、マイカーや家を所有する人がほとんどなので、すでに自動車保険や火災保険などの損害保険に加入しているご家庭が多いでしょう。
損害保険の加入時に「個人賠償責任補償特約」にも加入している場合は、自転車保険に加入していることになります。
「個人賠償責任補償特約」に加入していない場合は、手続きが必要です。
加入している損害保険によって手続きが変わるので、一度ご自身が加入している保険会社に確認してみましょう。
②自転車保険を単品で加入する
自転車保険を単品で加入する方法はいくつかあります。
●販売店で加入
●コンビニエンスストアで加入
●インターネットで加入
●保険代理店で加入
自転車購入時に、販売店で自転車保険に加入することができます。
直接お店の人に質問や相談ができるので、安心して加入しやすいでしょう。
ただし、販売店が提携している保険会社にしか加入できないので、保険会社を選ぶことができないというデメリットがあります。
コンビニエンスストアでの加入も同じく、店内にある機械から加入や支払いが可能で簡単に手続きができますが、コンビニエンスストアが提携している保険会社しか選べません。
そのため、提携している保険会社がご自身に合った保険を取り扱っているかどうか、あらかじめ確認しておく必要があります。
インターネットでの加入は、オンラインショッピングをするような感覚で、スマホやパソコンがあれば24時間いつでも手軽に加入することができます。
しかし、自分ではどの保険を選べばいいかわからないといった方には不向きでしょう。
保険代理店での加入は、保険のプロに直接相談したりアドバイスをもらうことができるので大きな安心感があります。
また、様々な保険会社の保険を取り扱っている代理店なら、たくさんの保険を比較したうえで、ご自身に合った保険を提案してくれるので、最適な保険に加入することができます。
いずれにせよ、すでに自動車保険などの損害保険で「個人賠償責任補償」に加入している人が単品で自転車保険に加入すると、重複することになるので注意が必要です。
自転車保険と「個人賠償責任補償」を2重でかけているからといって、2倍の保険金が支払われるというわけではありません。
補償内容によっては、重複していると必要以上に保険料を払うことになる可能性もあります。
なので、自転車保険の加入を検討する際は、まず自動車保険などの損害保険で「個人賠償責任補償」に加入していないかを確認してみましょう。
まとめ
本記事では、福井県の自転車保険の義務化に伴い、自転車事故を起こした場合の損害賠償の事例や、自転車保険への加入方法について解説しました。
自転車通学の学生や、自転車に乗る高齢の方やサイクリングが趣味の方など、自転車を利用するご家庭であれば、自転車保険が必須になります。
ご自身が加入している自動車保険などですでに自転車保険にも加入している場合は問題ありませんが、そうでない場合は新たに手続きをする必要があります。
今の保険内容を確認したい方、どの自転車保険を選べばいいかわからない方は、ぜひお気軽にご相談ください。